便利なようで…

2012年11月2日

埼玉県内でも,コンビニエンスストアで順次住民票や印鑑証明書が取得できるようになりつつあるそうです。

一見,「コンビニで住民票や印鑑証明書が取得できるならすごい便利じゃん」と考えがちですが,

実は極めて不便で,悩ましい問題なんです。

不動産の登記や会社の登記を法務局に申請するには,住民票や印鑑証明書を添付しなければならない場合が

多々あるのですが,コンビニで取得した住民票や印鑑証明書の場合には,役場で直接発行されるものではないため,

法務局に設置された専用機器で偽造のものでないか確認作業がなされます。

一方,司法書士が住民票や印鑑証明書を依頼者から受け取った段階では,偽造かどうか専用機器で確認を

することができないのですが,後で偽造と判明した場合には,司法書士に責任が問われるとのことなんです。

(原本確認懈怠による善管注意義務違反)

ということは,たとえば,司法書士は,不動産売買の取引の際,所有権を移転するための全ての書類が

そろっていることを確認して,買主に売買代金を支払ってもらうのですが,ここでコンビニで取得した印鑑証明書を

売主が持ってきた場合,司法書士はその場で原本確認をすることができないので,

買主に「売買代金を支払って大丈夫ですよ」とは言えないことになってしまいます。

(つまり,不動産の売買取引ができなくなってしまうということ。)

当面のところ,司法書士会としては,「不動産登記等の際には,コンビニで発行された住民票,印鑑証明書は認めない」

ということで対応する他ないとのことなんですよね。

法務局に対するオンライン申請もそうなんですが,便利になったようで,実は不便になることって結構あるんですよね…。

 

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