2013年11月

相続登記を放っておくと…

2013年11月16日 土曜日

不動産の所有者が亡くなった場合、その名義を相続人の方に変更しなければならないのですが、

その手続をしないで放っておいた結果、その相続人が亡くなって、さらにその相続人の相続人が亡くなって、

といった具合に、数次に相続が発生していることがあります。

このような場合には、最終的な現在の相続人を調査しなければならないのですが、

その結果、依頼者の知らない相続人や、知っていても付き合いがない相続人がいることが判明することが

多々あります。(今依頼を受けている案件では、依頼者の知らない相続人が15人ほど判明しました!)

ここで、不動産にしても預貯金にしても、特定の相続人のみが遺産を取得しようとする場合には、

一般的に、次の方法が考えられます。

1 相続人全員と連絡を取って、自ら話をつける。

2 家庭裁判所で遺産分割調停の申立てをする。

1による場合、相続人全員と話をつけることが不可欠です。

(手続をするにあたり、相続人全員の実印と印鑑証明書が必要となるため)

依頼者としては、「先祖代々の土地である」「自分が被相続人の面倒をみていた」などの理由で、自分が財産を

取得したいというケースが多いのですが、いきなり自分が相続人であることを知らされた方に「ハンコを

押して下さい」と言っても、もめてしまって返って話がこじれてしまうことが多々あります。

私の経験上、このような場合には、相手方にも民法上の決められた相続分があるので、その立場を尊重して、丁寧に

謙虚に話をすることがポイントかなと思います。(私は、依頼者の代理人として交渉する権限はないので、

書類作成などを支援しながらこのようなアドバイスをさせていただいています。)

それでもダメな場合や、はなから話合いによる解決を望めない場合には、2の方法によることになります。

あとは、裏技として、不動産の場合で時効取得の要件を充たしているときは、民事の通常の裁判を起こして

時効取得を主張する、という方法も考えられます。

 いずれにしても、当事者にとってみれば、時間、費用はもちろんのこと精神的負担がかかってしまうことになるので、

結果として、再び「放っておく(塩漬けにする)」という選択をする方もいらっしゃいます。